こんにちは。新入社員Mです。この春からペット用品のOEMを手がける会社で働き始め、日々「なるほど」の連続です。
今回は、見落としがちなけれど実はとても大切な、マジックテープの付け方についてのお話です。
「え、そんなところにも配慮があるの?」と思った気づきのメモ、シェアさせてください。
■ ギザギザ(A面)が下?逆じゃないんですか?
ある日、開発室で犬用の術後服の試作品を見せてもらいました。
マジックテープが使われていたのですが、私が最初に疑問に思ったのはその取り付け方。

「あれ、ギザギザした方(A面)が下についてますけど…?」

「そう、それがいいんだよ。毛が引っかからない工夫なんだ。」
よく見ると、A面(フック面=ギザギザ)が本体側に縫い付けられていて、
ふわふわのB面(ループ面)が上からかぶさる構造になっていました。
■ 毛が絡むのはB面。だから露出させない
「ふわふわの方がやさしいんじゃ?」と、私は思いました。
でも実は、ペットの毛が絡むのはB面(ループ面)のほうなんです。
毛が長い子ほどB面に入り込んで絡みやすく、引っ張られると痛みや違和感が生じてしまいます。

「だからB面は外に出さないように、A面を本体側にして“上から貼る”設計にしてるんだよ。」
そうすることで、毛が引っかからず、ストレスなく使えるんですね。
■ 見えないところに「やさしさ」の工夫
この構造なら、外から毛が接触する部分にはB面が露出していないため、毛が絡むことがありません。
ギザギザしたA面は直接肌に触れないように内側に固定されていて、使用時の安全にも配慮されています。
「逆に貼る」という設計に、やさしさを感じました。
■ 静音タイプの素材もある
最近は「スティッキーファブリック」のように、
薄くて音が静かでやわらかい面ファスナー素材も増えているそうです。
ペットは音にも敏感なので、「ビリッ」と剥がす音が小さいだけでも、かなり安心感が違うんだとか。

■ Mのつぶやき
マジックテープの貼り方ひとつで、
「快適に使えるか」「嫌がられるか」が決まるなんて思ってもいませんでした。
毛が絡まない、音が静か、肌に当たらない。
そんな小さな配慮の積み重ねが、ペットとの暮らしをやさしくしてくれるんですね。
こうして毎日たくさんの「へぇ〜」に出会いながら、少しずつペット用品の世界を知っていくMでした。
また新しい発見があったら、こっそりメモしておきますね。